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病理診断科

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病理診断科って何?

『ヒトはなぜ病気になるの?』、『どんな病気なの?』、『病気になるとどうなるの?』、を研究する学問が病理学です(【白い巨塔】に登場する"大河内教授"です)。この学問を基礎にして、目の前の患者さんの細胞を調べて治療に結びつけるための診断をするのが病理診断学です(【最後の診断】に登場する"ピアスン医師"や"コールマン医師"です)。病理診断は医行為で、医療機関として広告できる科名が"病理診断科"です。診断だけでなく、治療法の選択、予後、治療効果の判定にも深く関わっています。

診断はなぜ必要なの?

 正しい治療を行うには正しい診断が必須です。言い換えれば、診断の質は病院の医療レベルの質を左右します。質の高い医療を提供するためには良質で充実した形態診断部門が不可欠で、放射線診断部門や病理診断部門がそれらに該当します。

私は一人病理医です

 残念ながら日本中の病院施設を充足できるほどの病理専門医はいません。2010年の時点で、病理専門医数は国内のトキの数や世界中のジャイアントパンダの数よりも少ないのです。日本の多くの病理専門医は孤軍奮闘しているのが現状です。

必要医師数実態調査における臨床各科現員医師数

病理診断医は『Doctor's doctor』とも言われています

 当科のモットーは『うまい、早い、ていねい』です。
イケメンの私ですが、残念ながら、患者さんと直接お話しできる機会はめったにありません。私の話し相手はもっぱら臨床医です。臨床の先生方に、『正しい診断』を、『わかりやすく』、『できるだけ早く』お届けして先生方が安心して治療に専念できる環境を作ることが、患者さんへの優しい治療の提供に直結すると確信しています。

業務内容

  • 細胞診診断
  • 組織診断
    *生検組織診断
    *手術中の迅速診断
    *手術材料の診断
  • 病理解剖
  • 臨床支援: 臨床病理検討会、症例検討会
  • 研究支援: 学会、論文発表の援助
  • その他: 院外検査の受託、セカンドオピニオン

私たちの業務を
『オッパイのしこりが気になって来院された患者さん』を例に説明します

視診と触診

 お医者さんは、乳房の全体を視て、触って、しこりの大まかな形と大きさを確認します。

画像診断

 エコーとマンモグラフィーでさらに詳しい形状、正確な大きさ、石灰化の有無を確認し、臨床診断が下されます。こまでは皮膚の上からの間接的な検査で、しこりの正体を明らかにするためには細胞そのものを調べる必要があります。

細胞診診断

 しこりに細い針を直に刺して細胞を吸い取り、顕微鏡で観察して良悪性を振分けます。典型例であれば良性と悪性の見きわめは可能ですが、判断に悩む症例は少なくありません。1〜2日程度で結果が出ます。

生検組織診断

 もう少し太目の針を刺して細胞とそのワク組みを含めた『組織』というものを採取します。ほとんどの場合、この生検で良悪性の判断が可能ですので、この時点での診断を確定診断あるいは最終診断と言います。さらに、この生検標本と特殊な染色方法を使って、腫瘍がどのくらいの悪性度なのか、ホルモン療法の効果があるのか、化学療法が効くのかどうかを判定し、その後の治療計画の判断材料とします。

 悪性の場合、治療の第一選択は手術です。手術方法にはいろいろあります。乳がんの場合、しこりの大きさが2cm以下で腋の下のリンパ節に転移が無いと術前診断された場合は、切除範囲とリンパ節の郭清をできるだけ最小限に留めることができます。

手術中の迅速診断

 患者さんへのダメージを最小限にするために、『しこりはとりきれているか?リンパ節に転移はないか?』を手術中に確かめる必要があります。手術は時間が限られているので、本来であれば2日ほどかかる検査を10分から15分以内に結果を出さなければなりません。迅速に進めるために特殊な機械や検査技師の優れた技術が要求されます。

手術材料の診断

 手術材料を3〜5mm間隔でスライスして、しこりのつまびらかな姿を明らかにします。術前診断と合うかどうかやどの程度の悪性度なのかはもちろんのこと、腫瘍の大きさ、周りへの拡がり方、リンパ節転移の度合い、から病期を決めます。病期が判れば、統計学的見地から今後の病気の進展度が予想できます。

 どんなに医療が進歩しても不老不死は得られませんし、医療人が病の前に屈することは少なくありません。一方で、患者さん一人一人のデータが、現代医療の発展に貢献してきたことはまぎれもない事実です。

病理解剖

 病院で病死された方のご遺体を解剖させていただくのが病理解剖です。死体解剖保存法の規定に基づいて執行されます。できるだけ目立たないようにおからだを切開し、診断に必要な臓器を取り出して2時間ほどで終了します。肉眼所見からわかったことは解剖終了時に主治医から説明されますが、顕微鏡所見を含めた最終診断を下すには数ヶ月を要します。生前の診断は正しかったのか、どのくらい病気が進行していたのか、適切な治療がなされていたのか、治療の効果はどのくらいあったのか、死因は何か、といったことを詳細に調べます。診断結果は治療に関わった臨床医とは別の第3者的立場である病理医が判断し、主治医に報告するほか、症例によっては検討会を開催して討議しています。
 病理解剖は残念ながら故人に直接役立つことはありませんが、一例の病理解剖から主治医をはじめ、医療関係者が学ぶことは数限りなくあります。病理解剖を行なうことにより、病院で行われている医療の質が検証されます。さらに、病理解剖の結果が蓄積されることによって、他の方法では得がたい医学の進歩への貢献が期待されます。

病理診断科と病院病理部

 当院の病理診断は4人の臨床検査技師(うち2名は細胞検査士資格の有資格者)と一緒に運営しています。検査技師なくして病理診断医の仕事は成り立ちません。私は彼らの技術と業務に対する姿勢に全幅の信頼を置いています。そして、尊敬の念を込めた敬称として『technician』と呼んでいます。

検査実績

検査件数
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
病理解剖
5
4
1
3
1
2
組織診
3,206
3,236
2,944
2,973
2,677
2,590
術中迅速診断
43
29
27
37
41
46
細胞診
5,598
5,476
5,018
4,460
4,563
4,027
TAT (日)
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
細胞診
1.8
1.5
1.5
1.5
1.4
1.3
組織全体
2.5
2.3
2.4
2.5
2.4
2.5
生検材料
2.4
2.2
2.2
2.2
2.3
2.3
リンパ節郭清なしの手術検体
2.5
2.4
2.4
2.6
2.5
2.5
リンパ節郭清ありの手術検体
4.1
3.5
4.2
4.7
3.8
3.6

* TAT: turnaround time (検体受付から診断報告までの所要日数)

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